報告書|経済成長と環境負荷のデカップリングを計測する指標(OECD)
OECD(経済協力開発機構)は2002年に「Indicators to Measure the Decoupling of Environmental Pressures from Economic Growth」というタイトルの報告書を世に送り出しました。経済成長と環境負荷の「デカップリング(切り離し)」に向けて、その進捗を測るための指標をいくつも提案しているのです。簡単に言えば、「経済は上がれど環境負荷は控えめに」といった欲張りながら良き願いを実現させようというものです。
報告書には、二酸化炭素排出量やエネルギー消費量など環境への負荷と、GDPや産業別成長率といった経済の指標を見比べるための分析手法が紹介されています。つまり、成長と環境の両立を図りつつ「どのくらいうまくいってる?」を数値で見てみようというわけです。
このデカップリング指標は、政策の進捗を可視化し背中を押す役目も果たします。エネルギー効率向上や再生可能エネルギーの導入が「効いている」とわかれば、持続可能な発展をめざす政策にお墨付きがつくようなもの。まさに、この報告書こそがデカップリング研究の“元祖”とも言える存在でしょう。
- 参考資料(英語) -
OECD (2002) "Indicators to Measure the Decoupling of Environmental Pressures from Economic Growth"
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