書籍|ブリッジウォーターの真実:原則と現実
世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター社といえば、創業者レイ・ダリオの著書『原則』で有名ですが、今回の『The Fund』(2024.11.7時点 未邦訳)は、その舞台裏に潜入取材したものです。まるでウォール街版の『プロジェクトX』とでも言いましょうか。
特に興味深いのは、ダリオが提唱する「徹底的な透明性」という理念と現実とのギャップです。「率直に批判し合おう!」という素晴らしい理念も、実践となると意外と七転八倒。
しかし、私からすると、これは決して暗い話ではありません。むしろ、組織の実態をより正確に理解できる貴重な機会だと思います。投資の世界では最終的に市場が全てを判断しますが、その過程で組織が直面する課題や矛盾を理解することは、とても大切なのです。
本書から学べる最も重要な教訓は、「知行合一」の難しさでしょう。理念を掲げるのは簡単ですが、その実践には常に葛藤が伴います。でも、その葛藤こそが組織を進化させる原動力になるのだと、この本は教えてくれています。
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